二年ほど、カメラから遠ざかってしまっていた。もうこのまま写真は撮らないかもなーと思っていたんだけど、ヤッパリ自分で表現しないとなぁなどということで、ちょこっとカム・バック。ところがこのたった二年の間に、みなさまお使いのカメラが様変わりしてしまっていて、サッパリ分からないのであれこれインタネット上で調べているうちにみつけたのが表題のジャンルというかなんというか。
もうこんな雑誌まで出ている。ということは、『女子カメラ』はもうジャンルとして成立しているということなのか。たった二年でそこまで時代は進んだのかーw。
![]() | 女子カメラ 2012年 09月号 [雑誌] (2012/07/20) 不明 商品詳細を見る |
この雑誌、創刊して2年ぐらいになるそうだ。ということは、ワシがカメラなんか知ら~んと思っていた時期にバッチリ時代が動いたということなのね。
予兆ってのは、確かにあった。
写真界の直木賞とも芥川賞とも言われる木村伊兵衛写真賞を二十代の女性三人で独占したのはその2000年だ。
第26回(2000年度)
長島有里枝「PASTIME PARADISE」(写真集)
蜷川実花「Pink Rose Suite」「Sugar and Spice」(写真集)
HIROMIX「HIROMIX WORKS」(写真集)
思えば昔むかぁし、カメラは父権の象徴であった(昭和前半)。カメラは貴重品だったし、操作は難しかった。
1970年代にAE/AFが登場して、カメラは知性のない男でも、体力さえあれば使えるようになった。まだ重かったのだ。
それが、前世紀末ごろのデジカメの登場とその後の爆発的発展と普及で、写真は男の独占物ではなくなった。軽量化し、操作は簡易化した。
これはかなりマズイ(笑)。
体力に勝りなおメカ好きだというだけでエラソな顔をしていられた男の時代は、もう去った。なにしろビジュアル的感性という点では、男は女に絶対勝てないような気がする。一瞬で物事の本質を見ぬくのは、女性特有の超能力である。とおれは思う。
さらに「女子」カメラときた。瞬時に「かっわいぃいいい~っ!!!」とか「ぎゃあ~ぁあああっ!!!」と叫び得るのは、十代・二十代の宇宙人的能力であり、これ以上に写真撮影にぴったり来るものは、ないw。モノの本質にどこまでダイレクトに迫れるかの感性だけが勝負の時代がついに来(てしまっ)た。
う~む。。。実は私自身も、デジカメが普及し始めてからの「後発組」である。ちょこっとだけエラソな顔ができていたのは、これまでデジカメが比較的高価であり、財力に勝るOYAJIだったからというだけである。もうダメだおれの出番はない。。。
例えばこのカメラ、「写ルンです」とさして変わらぬ値段だ。現像代を考えればコッチのほうが安いのではないか。
なんと驚くなかれ2000円だが、これでも画素数なんかは時代にマイルストーンを置いたカシオQV-10と同等であるw。
こういうので女子中高生が被写体にダイレクトに迫った写真に、おれらは勝てない。感性が異次元なのである。アタマが硬いとどーにもならない。彼女らの圧勝。
写真というものが、レントゲン写真とか口腔写真以外のなんらかのものを目指して行う表現行為であるなら、 それはすっごく、そのとおりなんだと思う。それこそ正しい態度のような気がする。う~む。。