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幼児ポルノ規制法案
そもそも『写真』という言い方がいかんっ!
と怒っているひとがいた。写真雑誌の中でだ。
曰く、写真というと、いかにも真実を写し撮るような響きがある。真実を写し撮らねばいかん気がしてくる。また、写真には真実が写っているという大きな誤解を招く。というわけだ。
なるほど。である。
さらには、
だいたいそもそも、「写真」などという和語を誰が考えた。英語ではPhotography、つまり「光の絵」だ。光絵。さらには単にPicture。モロに『 絵 』だ。絵で結構だ上等だ。
と、まぁそこまで下品な言い方ではないけれども、結構目ウロコな評論ではあった。
そこでふと、ちと不謹慎ではあるが、ロリコン写真じゃなくて、幼児ポルノか、それの議論があった際の、規制派の意見を聞いたとき
そうかね
と疑問に思ったことがあったことを思い出した。規制については大枠ではまぁ異論はないので、耳を通り過ぎたわけなんだけど、その違和感を思い出したというわけだ。
規制派いわく、
「 物心もつかないうちに撮られたアラレもない写真が永遠に残り、生涯苦しむことになる」
という立論なんだけれども、わしが疑問に思うのは、その幼児あるいはロリータ世代が最大まぁ二十歳までだと見積もったとして、その写真上の容貌をもって人物を特定することができるのって、「生涯」かと。
無論、心のありようなので、本人がイヤだと思えばその「イヤ」は生涯続くのだろうけれども、客観的にどうなのよと思うわけだ。どう思う?
仮に二十歳ぐらいを例に取ると、髪型ひとつで大変貌するわけで(とオレは思う)、ヘタすりゃ翌日には別人ではないかと思うのだがw。
そもそも「後になって撮られたことを後悔する写真」を「物心つかぬうちに撮られた」ことは気の毒ではあるが、基本的にその責任は、撮影を承諾した親にある。撮影に立ち会うぐらいの注意は要ると思われる。無論、ヤタラな写真を撮るヤツも悪い。
がしかし、規制が生き過ぎて、親が撮った水辺の子どもの写真まで規制されるとなると、それはかえって不健康なことだと思う。もっと脳天気でいてもえぇんちゃうだろか。
また、誰だったっけなぁ、David Hamiltonか、あーゆーのまで規制される(かどうか知らんが)とすれば、失うものがデカすぎやせんかという気もする。
無論、野放しで良いとは言わんが。
- Date : 2013-02-14 (Thu)
- Category : 映像雑感