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モースの遺産
大森貝塚の発見で有名な明治のお雇い外国人、エドワード・モースが、 日本に滞在している間に収集した数々の物品のなかから、 写真コレクションが出版された。

わが国には明治期の写真はそれほど多く存在しているわけではなく、 非常に貴重な歴史的資料であるといえる。
さて、写真を趣味にした者の眼で見ると、 掲載されている写真がいかにもウマいのである。 嫉妬さえ覚える。 アングル・構図・フレーミングのいずれをとっても、ムカつくほど上手である。カメラの発達した今日でも、これだけの写真の撮れる人はそうはおらんと思う。
このことから、実は写真というものが、 技術と言うよりは才能とでも言うべきものに立脚するのだということを思い知らされるのであ~る。 評論文みたいになってきたなぁ。
さて、写真が上手であることに加えて、写真内容にはさらに魅了される。 たんたんと日本の風景を写しただけの記録写真と言っても良いとおもうのだが、 いまとなっては明治人の笑顔それ自体がアートだという気さえしてくるのだ。
そらまぁ花のマクロ写真なんて、百年後でも千年後でも撮れるわなぁ。 ところが、この2005年4月16日のこの町の姿というのは、今しか撮れないわけだ。
そういうことからすると、ヘタでもなんでも今じぶんが撮っておくべきことは多いんだよな。。。
ということでまたレンズを買う理由がデキた(笑)。
2005-04-16 01:55:42
- Date : 2008-05-18 (Sun)
- Category : 五年目